ソシャゲを運営する為には、とにかくそのコンテンツの事をしっかりと理解する必要があります。ゲームのトッププレイヤー並みにプレイするのが一番なのですが、色々とやっているとそんな時間は取れません。
ゲームを理解するためにやっていることについて自身の理解を深めるためにも分解していきます。
アプリの解析
まずはとりあえずやってみる
何はともあれ30分程度触ってみる。
これまでやったことのある何かのゲームに似ていれば他の理解も捗る可能性がある。
基本的なゲームルールの把握
何をやらせるゲームなのか、どうなればプレイヤーは強くなるのか等を理解する。触ったり、wikiとかがあればそこの初心者のススメみたいな部分を読んでおくのもよい。
ユーザーができることは何があるか
大体はトップページからリンクされている筈なので、その要素を抑えればOK
ex) 『モンスト』なら、「クエスト」、「マルチ参加」、「ミッション」、「モンスター」、「ショップ」、「ガチャ」、「フレンド」、「その他」がホームと下部メニューに存在しているので、其々の詳細を大体理解すればよい。
ゲーム資産は何があるか
ゲーム内で積み重ねていけるものは何なのか。ゲームを始めたばかりの人とある程度遊んでいる人との差分ともいえる。
入手方法も同時に把握しておきたい。
ex) 『モンスト』なら、「モンスター」、「プレイヤーランク」、「オーブ」、「ゴールド」、「フレンドポイント」、「進化アイテム」、「メダル」等がある。
ゲーム状況は?
ゲーム内の静的なデータを把握したら、次は動的な状況を見ていく。まずはコンテンツを外から見た場合にどういった様子なのか。基本的なKPIの数字やレビューなどを見ていくのがよい。
ランキング推移などでは以下のサイトが役立つ
App Annie
ランキングの推移から状況を把握するには経験が必要だが、その経験を貯める為にもランキングを見る習慣をつけたほうがよい。
基準の把握
ここからは実際に施策などを考える場合になります。
目標とする値の把握
コンテンツの目標とする値を把握する。
現状との比較で翌月やその先をどのようにしたいのかで考えるべき施策が異なる。現状と目標が乖離していればしているほど、施策でのテコ入れ要素が大きくなるので達成できる確率が下がっていく。
よくある話で、何となく「右肩上がりになればいい」といった感じの目標だったり、現状を何も考えないで「月商○億」とかあったりするが、そういった目標の立て方だと場当たり的な施策になってしまい、やってきた施策の積み重ねができていなかったり、現場の人間のモチベーションが維持できなかったりする。
目標とする値の分析
例えばある日の「売上2千万」を目標とした場合、DAUが同じだと仮定しても大きく分けて下のパターンがある。
課金率(課金するユーザー数)を増やすのか、課金額(1人あたりの課金額)を増やすのか
両方をあげたいといった欲張りな意見はよく出るが、コンテンツの地力をあげるという話になるので一朝一夕にはできない。
大体片方をあげるともう片方は落ちていく。(というか、割合での考え方は少し問題が出やすいので個人的には別の数字も見たほうがいいと考えているがそれは別の機会にまとめる)
課金率(課金するユーザー数)を増やす
- 少額商品を増やす
- 課金の導線を増やす
直接的に売り物を見る機会を増やして、商品の魅力を訴求して欲しいと思う機会を増やす
- 課金の動機を増やす
課金するとお得になる要素を増やす
課金額(1人あたりの課金額)を増やす
- 高額商品を増やす
- 課金を重ねる毎にお得になるようにする
問題点 or 改善点の仮説
コンテンツが目標を達成していなければ何らかの問題があるということになります(少なくとも数字上は)
その問題点が何なのかについて、現状のデータを元に仮説を立てていくことが必要です。
しかしながら、ここについてはデータ自体が様々な要素の複合となっている為に問題の要因を分解することが難しいのです。経験者であれば確度の高い仮説を立てられるかもしれませんが、経験の少ないものであれば失敗することも含めて仮説を立てていくしかありません。
まとめ
現状を把握して、理想を考えて、その差分をどうやって埋めるかを検討する。